◇冠成町
帝京都にある、「不思議」と「都市伝説」の集う街。
オカルト否定論者でさえこの町に住めば3日で考えを改めると言われるほどの、非日常に近い街。
何処までが本当かは住民しか知らないが、妖怪やら幽霊やらの存在も主張されている。
数年前まで度胸試しに来たガラの悪い若者によって治安が良くなかったが、「冠成の七雄」によって大方改善された模様。
二十年ほど前、「帝京都連続殺人事件」の犯人が潜伏していたとも言われる。
現在も連続殺人が続いていると、まことしやかにささやかれている。
◇冠成の七雄
狼、猫、鷹、雀蜂、犬、不死鳥、鍬形と呼ばれる七人の総称。都市伝説にも数えられる。
自警団、と言われているものの、特に仲間という訳ではない。ただ彼らは身に降りかかる火の粉を払うだけなのだから。
◇帝京都連続殺人事件
「K.K」の犯行であるとされている、帝京都で起きた連続殺人事件。
死体は原型を留めておらず、殺害現場には必ずトランプが一枚残されている。
◇K.K
実在するかは不明の、都市伝説の中の存在。世界で一番有名な殺人鬼とも言われる。
情報が開示されておらず、模倣不可能な連続殺人を数百年にわたって行っている、とされる。
実在するとすれば、どう考えても人間ではないだろう。
◇洋館の悪魔
町はずれの洋館には悪魔がいて、人を殺せば悪魔に魅入られ、食べられてしまう。
悪魔の名前を知る人間はいない。悪魔が名乗る相手は、確実に食べられてしまうから。
そんな言い伝えがあるが、実際はやや違う。悪魔の名前を知る”人間”はいない。
◇赤い目
この町では赤目は忌み子とされ、殆ど生まれない。
今では気にしているのは古くからこの町に住む者くらいで、殆ど無くなったと言ってもいいだろう。
しかし言い伝え自体は残るため、子供同士でのいじめのターゲットになることもある。
馬鹿馬鹿しい言い伝えであることは間違いない。